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ノイルイミューン(4893) PRIME CAR-T rNPV分析

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ノイルイミューン・バイオテック(4893)
PRIME CAR-T固形がん rNPV分析

作成日: 2026年6月11日 | infojuggle.com 独自分析

目次

1. 企業概要

証券コード4893(東証グロース)
設立2015年4月(2023年6月上場)
本社東京都港区芝大門(山口ラボ・湘南アイパークラボ併設)
代表者玉田耕治(M.D., Ph.D.)— PRIME技術発明者・山口大学教授
従業員数25名(2024年12月末)
事業内容PRIME技術を用いた次世代CAR-T細胞療法(固形がん特化)
時価総額約67億円(株価154円 × 43,301,765株)
PBR / PER約1.70倍 / N/A(赤字)

2. PRIME技術の概要

PRIME = Proliferation-Inducing and Migration-Enhancing

CAR-T細胞にIL-7遺伝子とCCL19遺伝子を追加導入する独自技術。IL-7がT細胞の生存・増殖を促進し、CCL19がT細胞・樹状細胞をがん局所に集積させる。従来のCAR-Tが苦手な固形がんの免疫抑制微小環境を克服し、患者自身の免疫細胞を動員して「総攻撃」を仕掛ける設計。Nature Biotechnology (2018)掲載。50か国以上に特許出願済み。

3. パイプライン一覧

コード 標的抗原 適応症 フェーズ パートナー
NIB103 ★MesothelinTNBC・卵巣・大腸・膵臓がんPhase 1(投与開始)タカラバイオ
NIB102GPC3HCC・胃がん・肺扁平上皮がんPhase 1完了武田→返還・自社
NIB101GM2小細胞肺がん・中皮腫中断・パートナリング中自社
NIB104/105非開示固形がん前臨床自社
ADAP01非開示固形がん非臨床Adaptimmune
AUTL01非開示固形がん非臨床Autolus
非開示固形がん基礎研究中外製薬
非開示非開示技術評価第一三共

4. NIB103(最優先パイプライン)詳細

Mesothelin標的PRIME CAR-T。2026年3月24日に国立がん研究センターで第1例目投与を実施。タカラバイオが製造担当・費用負担。

試験デザイン第I相、12〜30症例、用量漸増(CAR陽性生細胞 1×10⁷/個体〜)
対象MSLN発現の進行・転移性固形がん(標準治療不耐/不応)
主要評価項目安全性・忍容性 / 副次: ORR, DOR, DCR, PFS, OS
TAM(MSLN陽性)日本 約60,237人/年 | 日米欧 約367,783人/年
規制2025年6月 PMDA治験計画届書提出完了

5. NIB102 臨床データ(武田試験結果)

GPC3標的PRIME CAR-T。武田薬品主導のPh1で11名に投与(HCC 8名、脂肪肉腫 2名、胃NET 1名)。2024年6月に武田から権利返還、現在パートナリング中。

安全性CRS: 6/11例(Grade1: 5例, Grade2: 1例)。DLT・ICANSなし。全例管理可能。
有効性SD: 5/11例(DL1: 1例, DL2: 2例, DL3: 2例)、PD: 6/11例
注目例(DL2-02)HCC患者。投与後6か月間SD維持、AFP約50%減少、腫瘍サイズ最大−26.1%縮小
TAM(GPC3陽性)日本 約35,681人/年 | 日米欧 約197,695人/年

6. 競合パイプライン比較(固形がんCAR-T)

企業 化合物 標的 適応症 フェーズ 時価総額
ノイルイミューンNIB103/NIB102MSLN/GPC3固形がん複数Ph167億円
CARsgenSatri-celCLDN18.2胃がんNDA約1,500億円
OricellOri-C101GPC3HCCPh2非上場
IovanceLifileucelTIL黒色腫承認済約1,530億円
AllogeneALLO-316CD70RCCPh1/2約990億円
LyellLYL797ROR1TNBC・NSCLCPh1約825億円
Autolusobe-celCD19B-ALL承認済約560億円
AdaptimmuneAfami-celMAGE-A4滑膜肉腫承認済約300〜450億円

※ 同フェーズの欧米競合(Lyell: 825億円)比でノイルイミューン(67億円)は約1/12のバリュエーション。東証グロースのディスカウント+武田返還影響が大きい。

7. rNPV分析

前提条件

WACC12%
PoS参考BIO/QLS成功確率(固形がん細胞療法は低成功率を反映)
収益モデル自社パイプラインはライセンスアウト想定(ロイヤリティ5-8%)
キャッシュフロー期間上市から10年間の年金型

パイプライン別rNPV

パイプライン ピーク売上 PoS 上市まで rNPV R&D控除 ネットrNPV
NIB103(MSLN)240億円6.0%7年35.0億円▲15億円20.0億円
NIB102(GPC3)160億円5.0%8年17.4億円▲5億円12.4億円
NIB101(GM2)80億円2.0%10年2.8億円▲2億円0.8億円
共同PL(4社)50億円15.0%6年21.6億円21.6億円
パイプライン合計rNPV54.8億円

エクイティバリュー

パイプライン合計rNPV54.8億円
ネットキャッシュ(2025年12月末)39.2億円
総エクイティバリュー94.0億円
発行済株式数43,301,765株
理論株価217円(現株価154円比 +41%)

8. カタリストカレンダー(2026年後半)

時期 イベント インパクト
2026年後半NIB103 初期安全性データ(第1コホートDLT評価)★★★★
2026年8月2026年12月期 中間決算発表★★
2026年12月ASH 2026 — NIB103データ発表の可能性★★★
随時NIB102新規ライセンス契約★★★★★
随時Adaptimmune/Autolus追加適応マイルストーン★★★

9. 財務・資金リスク分析

指標 2025年12月期 2024年12月期
事業収益5百万円7.6百万円
営業損失▲797百万円▲1,069百万円
現預金39.2億円46.7億円
自己資本比率97.8%98.3%
バーンレート約7.5億円/年(四半期1.9億円)
ランウェイ約5.2年(GC注記なし)
増資リスク低〜中(MSワラントなし、SOのみ2,543個)

10. リスク要因

リスク 深刻度 詳細
武田返還の影響NIB102/103を武田が返還(2024年6月)。開発資金・推進力の喪失。市場信頼毀損。
固形がんCAR-T技術リスク世界的に固形がんCAR-Tの成功例は限定的。CRS/ICANS等の安全性懸念。
キーパーソン依存玉田耕治社長がPRIME技術発明者・科学的リーダー・代表取締役を兼務。
GPC3競合先行Oricell Ori-C101がGPC3 CAR-TでPh2確認試験に進行。NIB102より1-2フェーズ先行。
収益基盤の脆弱性2025年売上わずか500万円(第一三共のみ)。ライセンス収入の非連続性。

11. 総合評価

ノイルイミューンのPRIME技術(IL-7+CCL19搭載CAR-T)は固形がんの免疫抑制微小環境を克服する理論的優位性を持ち、Nature Biotechnology掲載の前臨床データ、Adaptimmune・Autolus・中外製薬・第一三共のライセンス採用実績が技術価値を裏付ける。NIB103のPh1投与開始(2026年3月)は重要な転換点であり、初期安全性データが今後の最大カタリストとなる。

一方、2024年の武田薬品によるNIB102/103返還は深刻な信頼毀損イベントであり、時価総額67億円は同フェーズの欧米競合Lyell(825億円)の約1/12と極端に低い。バリュエーション回復にはNIB103の良好な臨床データと新規大型ライセンス契約が不可欠。ランウェイ約5年と財務基盤は安定しているが、臨床費用増加に伴う将来の資金調達リスクに注意が必要。

rNPV理論株価217円(現株価比+41%)は、PRIME技術の独自性と複数パイプラインの潜在価値を反映するが、固形がんCAR-Tの低い成功確率がバリュエーションを抑制している。NIB103の安全性・有効性データ次第で大幅な上方修正余地あり。

免責事項: 本レポートは情報提供を目的としたものであり、特定の有価証券の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。本レポートに含まれるrNPV試算は複数の仮定に基づく理論値であり、実際の株価を保証するものではありません。データは公開情報に基づいていますが、正確性・完全性を保証するものではありません。

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