株価は決算発表でどう動くのか

アメリカも日本も企業決算7-9月期の発表が始まりました。株式投資をしている人なら、決算発表は楽しみにしています。

ただ、いつも決算発表直前に株を買って、決算発表で売る人が出ます。そのために、決算発表翌日は株価が荒れやすいです。

ごく一部の銘柄は決算が良ければ素直に株価上昇ですが、だいたいの場合は株価下落になります。

今回はその理由を説明してみたいと思います。

株式投資は利益を出すために投資をするものです。株価は良くない経営状態が大きく改善され、そのピークを見るまで上がっていくものです。

つまり、良くも悪くも同じような経営状態なら同じような株価の範囲で動いているだけですし、日経平均やマザーズ指数という指数に影響されて動いているだけです。

その点においては日経平均やマザーズ指数、アメリカならダウ平均やナスダックに影響を受けて動いています。

企業個別の決算発表はその指数による値動きの影響を越える株価変動になり、チャートのテクニカルな効果は意識されなくなります。

では、どんなケースで株価は上がり、どんなケースで株価は下がるのでしょうか。

株を買う人は何かしら期待をして株を買います。

短期的な値上がりの期待、決算内容や業績への期待、企業の将来性への期待。

短期的な値上がりを期待する人はチャートで陽線を出している銘柄や材料に反応した銘柄を売買します。買いの勢いがなくなったり、陰線を出したら売ったりする短期売買ですね。

日常的な売買はそんな短期売買によって出来高が保たれています。短期売買を批判する人もいますが、短期売買がなくなったら、株を売る人がいなくなり、ほしい人も買えなくなります。

そして決算発表前後にはその短期売買が影響します。

決算内容が悪いだろうと考える場合はその前に株を売って様子を見ますし、決算内容が良いと思えば決算発表前に買う人が増えます。

しかし、決算発表を見てほとんどの人が売りたいわけです。

決算発表前に株価上昇しているときっと決算良いだろうと期待して買う人が増えます。でも、その人たちは決算発表で高く買ってくれる人に売りたいだけなんです。

この銘柄は前回決算発表翌日に好決算と見られて翌日ストップ高しました。今回は決算発表前に買われて決算発表当日には280円の高値をつけました。

決算発表は通期計画上方修正がなく、順調な決算だったにも関わらず株価は大幅に下落しました。

決算発表前に数日かけて買った株がとても多くて、決算発表翌日はその売りに対して買う人が少ないためにこのようなことが起こります。

こちらの銘柄も決算内容が良く、当日のPTS夜間取引では16000円をつけていました。

実際次の日の取引は大幅上昇から始まっていますが結果的にはマイナスで終わっています。

もちろん、その日の日経平均の状況も影響しますが、だいたいの傾向は決まっています。

決算がいいと思っている人が多ければ多いほど、それを先に買っておく人が多くなり、翌日はその売りが出ます。

買った理由が決算で売りつけたいから、なのです。

逆に期待値の低い銘柄ほど、決算発表後に上昇するケースが増えます。

これは需要と供給の考え方で説明できますが、今買う理由があるかどうかなんです。

決算発表の終わった株は買った人はいつ売るのか。何かしら期待で買う人が増えなければ利益を出して売ることができなくなります。

これから日本株でも決算発表が増えますが、このカラクリを頭に入れてみてください。

決算発表のサイクルはこちらを参考に

株式投資をはじめるにはこちらを参考に

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