バイオ銘柄小型株ピックアップβ

ここでは個人的に気になるバイオベンチャーのことを調べて記載しています。また改めてわかったことや進展などあれば追記していく予定です。
バイオベンチャーが上場するにはおよそ臨床試験Phase1を完了していることだったり、導出してマイルストーン収入が見込めたりすることが条件じゃないかと考えています。ビジネスモデルとしては医薬品候補物から治験を進めて大手に導出して収益を得るものや自社で承認申請まで持っていき自社販売するもの、開発のプラットフォームを目指すものと様々です。
医薬品候補物の進捗をパイプラインと呼び、前臨床→Phase1→Phase2→Phase3→承認申請→医薬品認可→医薬品製造販売という流れをおおよそ踏んでいきます。Phase1では主に安全性が確認され、大手での開発に委ねる場合はライセンス契約をします。この際に進捗段階に応じて導出先からバイオベンチャーに支払われるものがマイルストーンと一般に呼ばれ医薬品認可後に販売額に応じてロイヤリティが10%程度導出先からバイオベンチャーに支払われることになります。
Phase2で有効性を証明できず先に進めないケースが9割で有望なものも大手製薬会社が開発を進めることになる場合が多いです。それぞれの段階で数年かかることが多く、短期で考える分野ではないのですが思惑で大きく上下するのもこのジャンル。自社製品が大きく売れれば製薬企業への成長もありうるため夢を見れる領域でもあります。

~がん領域~

【4588】オンコリスバイオファーマ
がんを切らずに治すという理念でアデノウイルスという風邪の一種を遺伝子改変してがん細胞のみに作用するテロメライシンが主力。中外製薬に導出したが提携が解消され、中外製薬の補助も受けながら自社開発、医薬品承認を目指します。他には神経系疾患へのOBP601や新型コロナ治療薬候補OBP2011というパイプラインがあります。

【4598】デルタフライファーマ
DFP-10917(急性骨髄性白血病点滴静注剤)が米国でPhase3試験中。他にもすい臓がんや肺がんの経口剤もパイプラインにあるがん領域抗がん剤のバイオベンチャー。

【4888】ステラファーマ
BNCT(ホウ素中性子補足療法)というがん治療薬を開発しています。Boron-10化合物を投与するとがん細胞に入り込み、そこに放射線を当てるとそのがん細胞が破壊されるという作用機序とされています。頭頸部がんにおいては2020年3月に承認、5月から販売開始しており、今後の適用拡大次第という段階にあるようです。

~その他~

【7777】3Dマトリックス
PureStatという止血剤が主力。欧州、オーストラリア、アメリカ、日本で承認され、現在はその販売動向で黒字化するかどうかの思惑で売買されています。4月本決算の企業で現在2022年4月期は赤字、2023年4月期がわずかに黒字化する会社計画となっています。黒字化バイオは時価総額1000億になるケースがあり、海外、日本ともに売上が会社計画通りならそのような株価も期待されます。新型コロナの影響で医療現場への立ち入りが難しくなれば黒字化の先延ばしの可能性もあります。

【4599】ステムリム
再生誘導医薬という再生医療と同等の医薬品を開発するとする大阪大学発のバイオベンチャー。塩野義製薬に導出しているレダセムチドが順調。表皮水疱症や脳梗塞の治療を目指しています。

~バイオ銘柄の評価とは~

赤字なのに株価高いなと思ったことありませんか?バイオ銘柄は上場バイオ銘柄の相対比較だったり進捗しているパイプラインの医薬品承認後の市場規模や販売期待値など複雑に作用しています。赤字でも医薬品承認に進めていけるなら時価総額100億あったり、有望であれば時価総額300億になったり、市場での優位性が見込まれれば時価総額500億とかそれぞれです。医薬品は自社販売なら利益率も非常に高くなり、かつ繰り返し使用されるために、上市できれば飛躍的に業績も伸びます。他社への導出ではなく自社販売を目指すのも夢は大きくなりますね。
特許査定や投与開始といったリリースは一瞬盛り上がりますがすぐに株価は戻っていきます。一方で大手製薬会社への導出(ライセンス契約)ではかなりの株価上昇がみられることもしばしば。収益が高まるかどうか、医薬品販売への進捗はどうかを見ていくことが重要です。

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