今回は新規上場、つまりIPOについて説明します。IPOは11月12月に多く、初値がいくらと話題になりがちですが、株価の変動もかなり激しくなります。
その実態を書いてみますので参考にしていただければと思います。
新規上場する企業は主幹事証券会社を決めて相応な上場費用でIPOします。
一般投資家は主幹事、副幹事の証券会社で募集される公募価格での抽選購入に応募します。運が良ければ公募価格で購入することができます。
抽選で当選したら入金という証券会社も多いので、抽選に外れても損をするわけではありません。
主幹事、副幹事の証券会社になっているところに公募の募集が入るようになっています。
新規上場の際には目論見書にさまざまな説明があります。発行株数やロックアップ条件も記載があります。最近ではIPO銘柄をまとめてくださるサイトもあるので参考にされるといいと思います。
公募価格でのビックビルディングと抽選があって、上場日には当選者は売れることになります。
公募価格に対してどれだけ上がるかは地合いによる部分もあって、アメリカ市場が大きく下げたり、人気がないと公募価格割れが出たりすることもあります。
特に新規上場が1日に3つや4つ重なるとグロース市場の銘柄は換金売りで下がることが多くなります。
【なんであんなに高く買う人がいるの?】
新規上場は新しいお店のオープンみたいなもので、手つかずです。とにかく参加しようと殺到します。上に抜ければ上値を追い、下に落ちるならびっくりするほど下がります。
マネーゲームと割り切ってダメならすぐ損切りするなど対策が必要です。余裕資金で参加しないといけません。
【なんで初値からあんなに下がるの?】
多くの人が売買に集まる祭りみたいなもので、銘柄の内容は関係なく、値動きの良さ、需給で動きます。
上がるだろうと思った銘柄が上がらなかったり、まさかという銘柄が上がったりすることもあります。
特にロックアップという上場前からの株主が売却できない制限があるかどうかが非常に重要です。
普段の売買よりも人が集まりやすいため、参加者が冷めてくると資金が抜けていくために大きく下がりやすいです。注意しましょう。
【直近IPOとは?】
新規上場が途切れた時や1ヶ月2ヶ月して株価が落ち着いてきたら、リバウンドのように上昇を始める場合があります。
最近のIPOという意味で使われますが、同時期に新規上場した銘柄が同じように連動して動くようになるため直近IPOという表現をします。
【即金規制って?】
上場初日に寄り付かず初値がつかなかった場合、翌日には即金規制になります。他の銘柄を売って買うことはできず、即出金できる現金状態の金額でしか買うことができなくなります。
人気化する銘柄は即金規制になりやすいですが、すでに割高になることが多くなるので気をつけましょう。
複数口座でIPOの当選を狙いたい場合はあらかじめ証券会社の口座を開いておきましょう。
特にIPOは需給が重要です。青天井という言葉があるのですが、新高値を取れば高値を追い、新安値を取れば安値を追います。
動きやすい方へ株価が動くわけですね。一般の株になれば、一定の株価に出来高の層ができます。そこでは売買した人が多く、高値に戻ってきたら売って逃げようとしますし、安くなってきたらまた買おうとする人が増えます。
その出来高多いところを抜ければその方向に強く動くことになります。
決算発表が始まればおよそ決算内容によって類似銘柄と比較されるようになりますので、類似銘柄と割高かどうか、よく吟味することをおすすめします。